米Googleが15日（現地時間）、スマートフォン向けのゲーム市場に参入することを発表し、独自開発した無料のゲームを公開した。Googleが今回公開したゲームは、AR(拡張現実)ゲーム「Ingress」クローズドベータ版のアプリ。このアプリはGoogle PLAYで無料でダウンロード可能であるが利用するためには招待コードが必要である。招待コードの発行はサイトで受け付けしており、順次発行されている模様。
「Ingress」は、現実の光景を、神秘的で陰謀や競争にあふれた世界に変えて遊ぶゲームで、人類に影響を及ぼすと考えられる「不可思議なエネルギー」がヨーロッパで科学者チーム「Niantic」によって発掘されたことを発端に「The Enlightened」(エネルギー調査)と「The Resistance」(人類防衛) に別れ現実の世界を移動しながらゲームを進行する。
「Ingress」は、実際に街を歩きながら楽しむ現実と仮想空間を融合したゲームであり、スマートフォンの画面上に表示された地図を見ながら、指定された場所にある仮想の「パワー」を獲得したり、陣地を取り合ったりする。
Googleは、今後ゲーム用の地図に店舗や商品などを表示することも検討しており、新たな広告収入につなげる狙い。
現在はゲームの参加は紹介制にとどめるとしているが、今後も、日常的な場面を舞台にしたバーチャルリアリティーゲームを開発する予定だという。
Googleは、現実の世界とインターネット上の情報を融合して見ることができるようにしたメガネ型の端末の開発も進めており、現実と仮想空間を重ね合わせた分野に関心を向けている。近い将来、現実と仮想とが混ざり合ったリアルバーチャルの世界でのゲームが実現されるかもしれない。
