2日、清水エスパルスに所属するFW大前元紀(22)が来年1月、ドイツ1部ブンデスリーガのデュッセルドルフに完全移籍することがわかった。2日までに大前とデュッセルドルフは複数年契約、年俸などの条件面でクラブと大前サイドで基本合意に至った。大前は来年1月上旬にドイツへ渡り、メディカルチェックを受けた後、正式サインを結ぶ見通し。
今回大前が移籍するデュッセルドルフは08年に3部リーグから2部リーグに昇格し、今季から1部に昇格を果たした。今季は15節終了時で4勝6分け5敗の勝ち点18、暫定13位と健闘している。ただ、右MFは負傷者もあり、韓国代表のサイドバックDF車ドゥリが務めるほど人材が不足しており、クラブはこの冬、最大の補強ポイントに挙げ、調査を進める中でスピード、得点力のある大前に11月の時点で獲得オファーを出していた。
大前は今季でプロ5年目、今季はリーグ戦で13得点を挙げ、清水の中心選手として年間を通じて活躍し、ナビスコ杯準優勝にも大きく貢献。以前から「チャンスがあれば挑戦したい」と言っていた海外移籍が、ついに実現することになった。清武や内田ら既に9人の日本人がプレーしているブンデスリーガに新たに大前元紀が加わる。大前は身長166cmと小柄ながら力強いドリブルと強烈なシュートを持ち合わせており、ドイツで活躍する可能性は十分にある。
大前は高校時代、千葉・流通経大柏高で07年度全国選手権優勝、大会得点王。07年の全国総体、全日本ユースでも得点王を獲得。高校卒業の08年に清水エスパルスに加入。11年途中に、スピードと決定力を武器に主力の座に定着。J1通算83試合24得点。